この記事では現在販売中(2020/11段階)の古民家にある蔵のこと。
そして正直驚きました「締めっぱなしなっている蔵の室内空気」についてお話したいと思います。
古民家の蔵
弊社預かり物件に「奈良市 古民家」があります。古民家の明確な定義はないようですが、弊社では京都市が線引きに合わせて、昭和25年建築基準法が制定される前の建物を古民家と呼んでいます。当物件は、築年数不詳 売主様は相続人様でおそらく大正時期に建てられたとのこと大正時代は1912年~1926年なのでこのお家は約100年この場所で建ち続けていることになります。長期優良住宅の項目内の目標耐久性(劣化対策等級)最高等級3が75年~90年なので、 結果として長期優良住宅の認定が取れたお家 と言えるのではないでしょうか?(※建てる前からの申請が必要なため、実際には取れません。)さて、この古民家には蔵があります。登記上24.00㎡、14.5帖とリビング程度の大きさのこの蔵は母屋から10m程度離れています。
屋根形状:しころ屋根
屋根の形状は 錣屋根(しころやね)と呼ばれる形状 です。最近の家ではめったに作られない形状なのではないでしょうか。実は私どもも「入母屋屋根?ちょっと違う?」「お寺の屋根っぽい。」形状の名前までは知らなかったです。勉強ですね。Wikipediaでは以下に紹介されています。大棟から軒まで一枚の面ではなく、一段の区切りをつけてすぐその下から軒までを葺く形式である[1]。切妻造の屋根の4方向に葺き下ろしの屋根(庇とも)を付けたもの(原文まま)出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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銅板の蔵扉
市松模様を斜めにしたとような柄の蔵の扉は「引き戸」になっています。少し重厚な印象で築100年、想像していたのは「堅く、重い」引き戸を想像して、手を掛けると、、、スッ~~~想像以上にスムーズに開きました。うちの家の襖・障子よりもスムーズかもです。 「しっかりした重みはあるが、歪みがない」 そんな印象です。
「あっ」と驚いた蔵内の空気
蔵内に入ると 「木の香り」がすること に驚きました。空家になり、荷物を撤去されて以来、ほとんど開け閉めもされずそんな蔵内に入ると「木の香り」がしたのです。仕事柄多くの空家に入らせていただきます。それは戸建に限らず、マンションや新築中古問わず人よりも多くの空家に入るものとしてはじめての体験でしたので、少し動揺。そして遅れて 「木の香り」とともに空気が澄んでいる! ことに気づき、ここまでくると新しい発見を楽しく感じてしまいました。 きれいな空気の中で荷物を保管しつづける。この蔵は100年果たしてきた んだな。と落ち着いたころには納得していました。漆喰と木しかない部屋は、きれいな空気でした。語彙力なくて伝えきれないのですが、空気清浄機能といっても空気清浄機みたいですし、そう言った家電製品の空気とは、まったく違うもので、他の言い方にも言葉も足りず、、あとはご想像にお任せします。もし奈良にお住まいでしたら体感してください。
曲がった梁
この蔵には非対称な曲がった梁が2本あります。
曲がった梁の表面の仕上げもストライプのグラデーションのようで
素敵ですよね。
屋根の重さを支える縦にたった小屋束(こやづか)が曲がった梁に合わせられています。
古民家は好きだけど、、と言った人におススメ
実はこの物件、敷地約106坪・駅徒歩1分と利便性も悪くない物件です。古民家が好きだという人にも見ていただきたいのですが、古民家も好きだけど住むところは新築したい方にも「母屋を建て替える」「蔵を残す」と言ったことでご希望を叶えることができる物件ではないでしょうか?また弊社では漆喰・無垢材にご興味ある方より100年経ったこの建物を参考したい。と言った方からも内覧を受け付けております。蔵の空気に驚いていただけると思います。お気軽にお声掛けください。
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